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セイコー KX624Wを電波時計にカスタム

掛け時計がもうひとつ欲しくなり、店頭に赴いていろいろと見ていたのですが、これが一番カッコイイ! と思ったセイコ...

otar3
Jul 8, 20261 min read
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け時計がもうひとつ欲しくなり、店頭に赴いていろいろと見ていたのですが、これが一番カッコイイ! と思ったセイコーの「KX624W」が、電波非対応の普通のクオーツ式でした。しかしセイコーの掛け時計なら、電波対応ムーブメントに交換できるのでは? と思い、とりあえず買って帰ってきました。

以下の改造は自己責任です

コスト的に特別なムーブメントを用意するはずがなく、搭載されているムーブメントは標準的なサイズのセイコー製のものでした。この時計は秒針を省いたデザインで、分針がシャフト先端の秒針取り付け穴を覆っている形ですが、以前やったのと同じような感じで、交換予定だった電波ムーブメント(HD-1688)のシャフトに問題なく装着できました。

標準搭載のムーブメント。上下のツメで固定されています。加えて、見えていませんが左上にあるダボ1カ所が軽く接着されていたので、外す時に力がいったのと、ダボは折れました 4カ所のネジを外すと表カバーが取れます。風防ガラスを外して、慎重に針を外します

ただ、標準のムーブメントのシャフトの「長さ」は先端まで8mmとけっこう短めなので、電波ムーブメントでシャフトの短いものを選んでも、結構飛び出すと思います。私はというと、以前間違って購入し余らせていたシャフトの長い電波ムーブメントを再利用できないかと考えていたので、スペーサーを作り、ムーブメントを1cmほど後ろに下げた状態にして、シャフトの突出量を調整して搭載することにしました。それでも文字板からけっこう出てしまいましたが、なんとか収まった形です。

ちなみにムーブメントの厚さ自体が1cmなので、ムーブメント1個分うしろに下がっている状態です。時計が奥行きに余裕のあるデザインで助かりました。けっこう強引な手法で、他人に紹介するような状態ではないですが(笑)、自宅で自己責任で使っている分には問題ないだろうという塩梅です。

余らせていたシャフトの長い電波ムーブメント。1cmぐらいの高さをかせぐスペーサーを作って貼り付けました スペーサーをはさみムーブメントひとつ分(1cm)うしろに飛び出た状態。うまい具合にガタガタと動くことはありませんでしたが、両面テープの粘着力が弱かったのでテープで固定。シャフトが短ければこんなことはしなくていいはずですが…… 文字板からシャフトがけっこう出ていますが、ひとまず収まりました

なんかカッコイイ「KX624」

「KX624W」は2025年6月に発売されたようで、約1年前と、比較的最近の製品ということになります。セイコーからの説明は「コンパクトな空間に合うシンプルで普遍的なデザインの掛置兼用時計」という一文のみです。

直径約20cmのサイズ感で掛置兼用というのは比較的珍しいタイプで、“置”のためのかなり奥行きのあるデザインが独特の存在感につながっています。サイズ感や設備時計のような“飛び出し感”は、以前紹介している“バスクロック”こと「KS474M」(現KX816M)に近しいものがあります。

文字板は丸形ですが全体は四角というのも、旅行用のアラームクロックを大きくしたようであり、設備時計っぽくもあって、ユニークな点になっています。

ただ、全体のイメージとしてはやはり“真面目”傾向。設置する部屋の雰囲気が少しカタくなると思います。

左は電波カスタムを施し秒針を赤色に塗った「KS474M」(現KX816M)

個人的には「シンプルで普遍的なデザイン」という部分にけっこう並々ならぬものを感じました。

時計に限ったことではないですが、アラビア数字の大きさ・太さをはじめとして、針の太さ・長さ、ミニッツトラックなど、あらゆる要素のバランスが少し変わるだけで、真面目に見えたりカジュアルに見えたりと、雰囲気が一変します。この時計の実物を店頭で見たときの第一印象は「業務用……ではないよね……?」みたいな、“シリアスめのデザインだな”ということでした。

とはいえ、アラビア数字が大きすぎないので、学校や公共施設用というほど実用一辺倒な雰囲気はありません。いや、フォントが明らかに真面目なフォントで、駅とかに設置されていてもまったく違和感のないデザインだとは思いますが(笑)。反対に、数字がもう少し小さかったり針が短かかったりするとカジュアルな雰囲気が出てきます。

針の形は矩形で、カウンターウェイト(尾)の無いデザインなので、どちらかというとカジュアル路線ですが、時針と分針の“太さの差”が少ないことで“控えめなカジュアル”になっています。全体的に、なんというか、真面目とカジュアルの中間を突く絶妙なバランスを実現しているのではないかと思います。

そうした要素を地味に支えているのが、「SEIKO」のロゴ以外を排した、かなり攻めたシンプルなデザインです。最近はもう「QUARTZ」と記されることは減っていますが、えてしてなにかを記しがちなところ、この時計の文字板はほぼまっさらです。

さらにこの時計には秒針もありません。電波ムーブメントに交換して秒単位で正確になるのに秒針がないなんて! ……とはいえ、数カ月後だろうと常に秒単位で正確なままであることと、秒を確認できることは、冷静に考えれば別の要素です。

時計と秒針は奥深いテーマです。秒針は、時計の歴史の中で常に進化や正確さの象徴だったわけですが、深刻なノリではないにせよ「ものごとを秒単位で気にするヤツ」というアンチテーゼもはらんでいます(私のことか)。

例えばフォーマルな場面で着用するドレスウォッチと呼ばれるジャンルには今でも、比較的目立たない小さな秒針(スモールセコンド)を搭載する製品が数多くあり、「些末なことにとらわれない」というメッセージを含むとされます。

2025年に発売するこの時計に秒針を搭載しないとデザイナーが決めたのは、明らかにシンプルやミニマルといったライフスタイルへのメッセージと考えるのが自然でしょう。説明文にある「シンプルで普遍的」とは、外観にとどまらない示唆を含んでいるといえそうです。

私が今回この時計を設置しようと思っている場所は、近くにデジタル時計もあって、時刻の秒はそちらで確認しているので、この時計に秒針がなくても問題ない形です。ちなみに交換した電波ムーブメントの分針は10秒単位でピクッと動くので、しばらく見ていれば秒を把握できます。

なお、ロゴも排したシンプルでバランスのよいデザインの掛け時計としては無印良品の製品(セイコーのバスクロックへのオマージュ・デザインです)が存在するのですが、電波対応ではなく、ムーブメントがシチズン(RHYTHM)製で、世間に流通している電波ムーブメントに置き換えてもシャフトへの針の取り付けがサイズや形状の面で難しいという問題があり、“電波ムーブメントへの交換ありき”でも購入候補から外しています。 大手時計メーカー以外では、タカタレムノスはデザイナーとのコラボによるユニークな製品が多く、次買うことがあるならどれか選んでみたいですね。

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